カテゴリー的には「ファッション」だけど、洋服の話じゃありません。
最近、ユニクロが好きなっちゃってるんですよ。ますます。作っている服が素晴らしいのは相変わらずなんだけど(UNIQLO Uが特に好き)、ユニクロが1年に2回だけ発行している「LifeWear magazine」という企業広報誌的な雑誌を読んでから、ユニクロの見方が変わった気がして。
みなさん、ユニクロの店頭に置いてあるこの雑誌知ってますか?
2019年に創刊され、2020年5月現在で2冊発行されています。創刊号には、創刊の意図としてこのように書いてあります。
Life Wearとは、2013年にユニクロが作った言葉です。あらゆる人の暮らしを、より豊かにすることを目指す、普通の服。低価格ながら高い品質をキープし、着ているとちょっと気分がよくなるような、工夫と美意識を持った普段着のことです。とはいっても、それって実際にどんな服があって、どんな考えのもとで作られているんでしょうか?その部分をみなさんに伝えてくて創刊したのが、このLifeWear magazineです。
LifeWearという言葉はユニクロが作ったんですね。1mmも知りませんでしたが、いい言葉だなぁと思います。ユニクロ=安くて良い服。と漠然と捉えていたイメージが、LifeWearという言葉になって、理念を知ると、途端にイメージが昇華された感じがします。おっさんは実に単純です。
内容はLifeWearを軸に様々なテーマで構成されています。例えばこちら、東京に暮らす7人と、それぞれのLifeWearを取り上げたもの。
など、写真をメインにそれぞれにのLifeWearを伝える特集。洋服のウンチクなどは文字として一切語られず、写真のライブ感や雰囲気で、「暮らしを豊にする服」であることを伝えています。当たり前ですがそれぞれ着用している服はユニクロの服です。
そして、こちらの記事ではユニクロがスポンサードしているプロスノーボーダー「平野歩選手」が登場。平野選手と共にを開発したアウターの開発秘話などが掲載されています。
このアウターの評判が良いのは知っていましたが、記事を読むと、「それを1万円以下で販売してくれるの?」という単純な疑問、というか感謝の念というか。そういった言葉にならない感情が湧いてきます。ユニクロって、やっぱすごくいいんじゃない?みたいな。
LifeWear magazineには、読者の中の「ユニクロ」というブランドの価値を高めていく。という狙いもあるはずですが、まさに高まっちゃたわけであります。おっさんはつくづく単純なのです。
魅力的な特集はその他にも多々あるんですが、イギリスのライフスタイル誌「MONOCLE」のトラベルガイドとコラボした東京案内なども掲載。ボリュームも内容もとてもとても無料の情報誌とは思えないほどの充実ぶり。
ちなみに120ページほどの雑誌ですが、全ページ英語も併記しています。
デザイン目線で見ても素晴らしいのです。
ブランド価値とか記事の内容とか言ってますが、そもそも私がこれを手にしたのは、
「表紙がかわいかったから」
という、なんともシンプルな理由なんです。でもこの雑誌はデザイナー目線で見ても本当に良いです。全体のアートディレクションはユニクロを展開するFAST RETAILING(ファストリテイリング)のGlobal creative lab tokyoという部門らしいですが、1990年代の「Relax」という雑誌に近いトーンです。好きだったなぁあの雑誌。
創刊号の表紙は、デンマークのアーティスト「エイドリアン・ジョンソン」さんによるもの。他の作品も紹介されています。
2号目(2020 Spring & Summer)の表紙はこちら
2号目はジュリアン・オピーさんというロンドンのアーティストのもの。表紙のアートワークは彼が暮らすロンドンの街をイメージして描いたそうです。
二人とも私、全然知らなかったんですがね。。
しかし、「なんかいいよねこのイラスト」という新たな発見のチャンスを無料でいただけるなんて本当に有難いです。創刊号も2号目も、個人的に大好きなイラストタッチです。
写真が主役なのでしょうね。
使用している書体も文字組も基本的にシンプルなものですが、それが大・小メリハリのつけてレイアウトされた写真を引き立てています。やっぱり写真が伝える力はすごいです。
コレとかソレとか、特集によってフォトグラファーは違いますが、雑誌全体を通して、構えすぎてない「ライブ感」が伝わってきます。この辺りも、中心にあるのは「LifeWear」という考え方だと思います。
各特集ごとにクレジットも表記してありますね。カメラマンやメイクさんなど、職業柄か思わずググってしまいます。。
ってことで、ユニクロの企業広報誌の「LifeWear magazine」について書いてみたわけですが。。UNIQLOの服に付加価値がついた感じと言いますか、一つの服をめぐる背景や制作意図などがビシビシ伝わってきました。ニューヨークで活動する芸術家の卵からミラノの著名な建築家など、世界中の感度の高い方々への取材記事なども読み応えあります。
1年に2回だけしか発行されませんが、大体どの店舗にも置いてあると思います。読んでみるとちょっとだけご自分のユニクロの服に対して愛着が湧いてくると思いますよ。是非ご覧になってみてください。
では!
最近買ったユニクロのジョガーパンツ。穿いてみて納得の作りの良さでした。よろしければこちらもどうぞ。
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